家の鍵をかけようと差し込んだら、なんの抵抗もなく、半分に折れてしまいました。

まるで、スプーン曲げのようだったので、私何かやったかな?と思ったくらいでした。

 

幸い、鍵穴の中に、破片が残らなかったし、娘が一緒にいたので、彼女の鍵を借りて、そのままホームセンターに行き、合鍵の注文をしました。

 

するとなんと、マスターキーが少し曲がってしまっているので、作れないという。。。

一本折れてしまったので、スペアがそのマスターキーしかないので、なんとかなりませんか?と言ったものの、無理だと言う。。。しかも曲がっているのか。。。どうしよう。

 

昨日は、ここのところ予定の合わない娘と、やっとお休みをとって、箱根の温泉に行こうと言っていたので、困ったなぁと思いながら、小田原で鍵を作ってくれるお店を探してみよう、、、ということに。

それで、もし無理だったら、ホームセンターに勧められた鍵屋さんに予約をして行くしかないか。。。と。まずは小田原に。

 

一軒目のお店では、まず鍵を出して、話そうとする間も無く、「それはうちでは出来ない」とあっさり冷たーく言われ、「どこか他にありますか?」と聞くと、「ラスカの中に一軒あるけど」と。。。

 

娘と、「ここではなかったね」と、がっくりしながら、ラスカへ。

 

そこの小さなカウンターにいたおじさまに「こんにちは、鍵のスペアを作りたいのですが、マスターキーが少し曲がっていて、しかもこれ一本しかなくて、、、」というと、そのおじさまは、スッと立って、近づくと、「期待してはいけませんよ」と少しにっこり微笑みながら、鍵をみる。

 

「期待してはいけませんよ」ともう一度言いながら、もう作業に。。。

作業しながら、鍵のことをいろいろ教えてくださる。私が、「他のところでは、無理って冷たく言われたので、涙出そう。。。」と言うと、「これ一本しかないんでしょう、そう言われたらやるしかないよね。」と。

 

そして、出来た鍵を差し出しながら、もし、抜けなくなったときにどうやって抜くかを教えるから、、、と、デモをして、教えてくださいました。

それから、もし、次に鍵を付け替えるなら、こうしたらいい、なぜなら、、、と言うアドバイスまでしてくれて。。。

 

娘と、感謝しながらお礼を言って、帰り道、「あの人だったね。あー涙出そうだったね、あの人は素晴らしい人だね。やはり、仕事は人間性だね、だって、またあのおじさんに頼もうって思うもの。。。」としばらく感動しながら話していました。

この時に、鍵が実際入るかは、わかりませんでしたが、もうこのおじさまに会えただけで、なんだか安心して、満足でした。

 

そして、鍵は開くかわからないけど、ホッとして箱根の温泉に行きました。

 

そこにあるお蕎麦屋さんが好きなので(上の写真がエントランス)、お蕎麦屋さんに行き、暖かかったので外のデッキの席に座り、川と山を見ながらお蕎麦を食べて、お風呂に入り、私は母の手術から少し体の疲れを感じていたので、マッサージにも行き、少しお昼寝。。。カフェにも行ってのんびりと。。。。。。

 

そして、家に帰り着く少し手前で、「そうだ、鍵は開くかな?」と思い出し、そーっと差し込んでみると、、、、

 

ちゃんと開いたのです!

 

「すごい!」

 

またあのおじさまの顔が浮かんで、「ありがとう!」と言葉が出ました。

 

昨日は、それ以外にも、温泉でいつもお掃除をしながら、しっかり見張り?をしている従業員のおばさまの素晴らしさ、温かさと、またまた番頭さんの「いらっしゃいませ」「行ってらっしゃいませ」と言いながら、しっかりお客さんの顔を見るあの感じ、そして、マッサージ師さんの、体を感じる力。カフェの方の、滑らかな動きにも感動した日でした。

 

人間の秘められた力を、しっかり使って生きている人たちに会うと嬉しいです。

私も、そうありたいと思います。