伝える、伝わる

自分が人に伝えたことが伝わっているかといえば、それはわからないな、、、と、私は思っています。

以前、生徒さんが、「千帆先生に勧められた本を読みました、、、」と話していたのですが、私はその本を読んだこともなければ、勧めた覚えもなかったので、びっくりしたことがあります。

でも、そんなものなのだろうな、、、と思っています。これは悲観的なわけではなく、実際、人は、なんでも受け取りたいように受け取っている、と思っているからです。

本当に、自分を空っぽにして、素直に受け取ろう、、、と思っている人は少ないと思います。それは何かを学ぶ時に、本当はとても大切なことなのですが、普通は無意識なので、、。

ですから、指導者養成コースや普段のクラスでも、情熱を持って伝えていますが、それが全部伝わっているとは思っていません。

このブログもそうです。。。

 

なので、クラスでは、同じ話を何回もするし、できれば、何回も同じ話をしっかり聞いて欲しいなと思うのです。

自分の思い込みや、今までのパターンに気づいて外すのは本当に難しいことですから。。。

「わかった、それはもう何回も聞いていて知ってる、また同じ話、」と思っているときほど、わかっていないことが多いのです。

最近、ある生徒さんが、「千帆さんが何回も何回も何年も言っていて、わかったと思っていたんですけど、やっと体感できました。このことかって、わかったんです!本当に、やっと楽になった。」と話してくださいました。

そうなんです。体感する、とか、腑に落ちるまでは、ただの知識でしかないので、その段階ではわかったというレベルではないのです。知っているだけです。役に立ちません。

 

ですから、ヨガを伝えていくことを始めた生徒さんほど、体感すること、腑に落ちることを大切にして、自分の経験から教えていって欲しいなと思います。

「千帆さんがこう言っていた」ではなく、(実際言っていない場合もあるしね(笑))自分の中で経験して、消化して、それが言葉になった時に自然に出て行くまで待っていたらいいんです。そうしないと、生徒さんを迷子にさせてしまう場合もあるからです。

むやみにアドバイスをするのではなく、その人の中から答えが出てくるように導いてあげる。

答えを言うのが先生ではないのです。カウンセラーではないのですから。

そして、自分にとっての答えが誰にでも当てはまるわけではないということを忘れないでくださいね。

 

そんなこともお伝えできたらいいなと思って、6/25の指導者のためのワークショップを開催します。ここで養成コースを出ていなくても、どなたでもご参加いただけます。

 

先日のインドでのクラスにご参加くださった生徒さんたちも、たった四日間でしたが、本当に受け取って下さったな、、、と私自身も実感がありました。みなさんのお話を聞いていて、初日と最終日は表情もまるで違っていました。その四日の間、みなさんが学ぼう!受け取ろう!この人が伝えようとしていることはなんなんだろう?え?どういうこと?と、すごく興味を持って真剣にオープンに向き合ってくださったのがわかりました。ありがとうございました!楽しかった!

ぜひ、ご感想、その後の様子などメールくださいね。

 

写真は、ニューデリーからグルーガオンに行く途中で、牛が歩いていて車が前に進めないところです。

インドでは、牛もサルも犬もなんだか自由でした。みんなが一緒に生きている感じ。